教会として幼稚園として

世田谷平安教会/平安幼稚園

日本キリスト教団|東京都世田谷区|2009年竣工

世田谷平安教会/平安幼稚園
STORY

設計のはじまり

教会として幼稚園として

幼稚園を併設した教会の礼拝堂は、日曜日には教会として、平日は幼稚園の施設として機能することが求められる。幼稚園の入園・卒園式やお遊戯会での使い勝手を良く設計することが、幼稚園併設教会の礼拝堂の条件でもある。

礼拝堂は聖なる空間としての雰囲気をしっかり持ちながら、子どもたちが快適に過ごせる空間にしながら、子どもたちにもキリストの気配を感じることができるように設える。このバランスは、設計の難しい課題である。

設計の半ば、幼稚園長であり教会を支えていたK牧師夫人が天に召された。完成を一番に見ていただきたかった。

CONCEPT

設計のことば

世田谷に建つプロテスタントの教会とその付属幼稚園施設である。長年親しまれてきたが老朽化のため建て替えが計画された。大きなマンションや都営住宅などで賑わう住宅街の一角に位置する。

建物は園児にも親しめるよう四角形を組み合わせ、空間ボリュームの違いを色で視覚化した。敷地角の1階に幼稚園と教会の兼用施設であるホールを、2、3階に礼拝堂を設けた。

聖壇部分のステンドグラスと十字架を道路に面して設けることで、道行く人々に教会があることを静かに伝える役割を果たしている。

礼拝堂は「ノアの方舟」をイメージし、船底構造のRC大梁とそれを補強する小梁とで空間を構成した。

2階聖壇から3階のギャラリー席に向けて斜めにせり上がる梁の頂部には、東から朝日が射し込む開口部を設置。日曜朝の礼拝の1時間、光の動きで時の流れを感じることができる。

礼拝堂空間は幼稚園のセレモニーにも利用するため、教会を使う大人にも幼稚園児にも、違和感のないスケールとプロポーションを模索した。

文章:田淵諭『光と祈りの礼拝堂』(教文館、2023)より

計画概要

所在地
東京都世田谷区
教派
日本キリスト教団
敷地面積
1,055㎡
建築面積
432㎡
延床面積
998㎡
構造
RC造
階数
地上3階
設計期間
2006年6月–2008年7月
施工期間
2008年8月–2009年7月

設計クレジット

建築設計
大岡山建築設計研究所
担当
田淵諭/佐藤みどり/江川竜平
構造設計
斎藤欽弥(団設計同人)
設備設計
小林好伸(鼎建築設備計画)
電気設備
中山明彦(アヴァンセ)
照明設計
大岡山建築設計研究所
音響設計
森本浪花音響計画
家具設計
大岡山建築設計研究所
ステンドグラス
滝澤やまと
建築施工
神興建設
家具製作
アダル