ヤコブのはしご

韮崎教会

日本キリスト教団|山梨県韮崎市|2011年竣工

韮崎教会
STORY

設計のはじまり

クルミの木

教会建築の設計では、その教会からの要望・教会の雰囲気・教会の近隣社会との関わり・聖書の言葉の他、その土地の歴史などを重ね合わせて考えることを大切にしている。

プロポーザルで案の説明に教会を訪ねた時、玄関前にクルミの木があり、枝もたわわにクルミの実がなっていたことが強く印象に残った。クルミは聖書にも登場して、食用のみならず油や木材としても利用される。

韮崎教会ではこのクルミの木を残し、礼拝堂聖壇の十字架のガラス越しに、クルミの枝葉の隙間から朝の光が礼拝堂に射し込むように計画した。

いつでも主の光と共に、クルミと教会の歴史を感じる礼拝堂であってほしいと思っている。

CONCEPT

設計のことば

礼拝堂は、8.6m×8.6mの正方形平面の一角に聖壇を持つ集中式である。説教卓と聖餐卓を中心に据え、説教・御言葉を重んじるプロテスタントの礼拝を形に表した。

聖壇は、牧師の語る御言葉と信徒との関係をより近いものとするよう壇を用いずに平らな空間とした。聖壇上部には十字架とガラスの開口部を設け、この教会と共に歩んできたクルミの木が十字架を挟んで教会員と礼拝を見守る形とした。礼拝堂上部の天井には、ヤコブが夢に見た光のはしごをイメージした天窓を設け、光の子が信徒に御言葉を届けてくれることを願った。

教会の外観は、信仰告白でもある。韮崎の街の路地にあって「ここに教会あり」「主の宮がある」という誇りと喜びを表したいと考え、教会から遠望できる八ヶ岳連山の印象を形にした。

文章:田淵諭『光と祈りの礼拝堂』(教文館、2023)より

計画概要

所在地
山梨県韮崎市
教派
日本キリスト教団
敷地面積
542㎡
建築面積
247㎡
延床面積
307㎡
構造
木造
階数
地上2階
設計期間
2007年3月–2010年5月
施工期間
2010年6月–2011年3月

設計クレジット

建築設計
大岡山建築設計研究所
担当
田淵諭/江川竜平
構造設計
斎藤欽弥(団設計同人)
設備設計
小林好伸(鼎建築設備計画)
電気設備
中山明彦(アヴァンセ)
照明設計
大岡山建築設計研究所
音響設計
森本浪花音響計画
家具設計
大岡山建築設計研究所
建築施工
国際建設
家具製作
セイアローズ