街に佇む

小金井教会/小金井教会幼稚園(第1期)

日本キリスト教団|東京都小金井市|1986年竣工

小金井教会/小金井教会幼稚園
STORY

設計のはじまり

はじめの一歩

私の出身の幼稚園であり所属する教会が、老朽化のため幼稚園舎を建て替え、教会部分の礼拝堂を全面改築することになった。

かねてから教会建築を設計してみたいと思っていたが、自分を育ててくれた教会が設計できるとは思ってもいなかった。ワクワクと楽しみで設計を始めたものの、いざ始めてみると教会の設計は初めて。知らないことが多いことに気づいた。

うまくいかなかったらどうしよう……。K牧師や教会員、幼稚園の先生など知っている顔が次々浮かぶプレッシャーもあったが、運良く無事完成した。

多くのことを学び、多くの励ましをいただき、私の教会建築設計のスタートとなった教会である。

CONCEPT

設計のことば

新宿からJR中央線で30分、武蔵小金井駅北口の南北に延びる街道沿いには、高層マンションが建ち並ぶ。しかし、大通りを一歩入れば、緑に囲まれた閑静な住宅地。その一角にこの教会は、街並みの屋根の連なりをイメージしながらそっと佇むように計画された。この地に創立され50周年を記念しての建て替えであった。

この建物は教会及び付属の幼稚園から構成されている。教会部分は100人収容の礼拝堂、同じく100人収容可能なホール、牧師堂、会議室、ラウンジ、小会議室、キッチン等から構成されている。又、幼稚園部分は、定員各々35人の保育室2室、職員室、資料室等から構成されている。

礼拝堂の梁は建て替え以前の木材を削り直して再利用することによって、教会の歴史を継承した。ステンドグラスは橋村元弘氏・中野みどり氏の作になる。

建て替え前、園舎の傷んだ木造の床、抜け落ちた床には、先生方によって丁寧に当て木がされていた。その中で遊ぶ子どもたちには、ものを大切に使い込んでいく心の豊かさをたたえた。優しい目の輝きがあった。

新しい教会、幼稚園の建築が彼らの心に何を与えることができ、何を育んでいくことができるのであろうか。

文章:田淵諭『光と祈りの礼拝堂』(教文館、2023)より

計画概要

所在地
東京都小金井市
教派
日本キリスト教団

設計クレジット

建築設計
大岡山建築設計研究所
担当
田淵諭/川上俊徳
構造設計
TAK建築設計
設備設計
内藤設備
家具設計
大岡山建築設計研究所
ステンドグラス
橋村元弘/中野みどり
建築施工
岩崎建設